|
僕が猫を撮影するときのポイントをいくつか紹介したいと思います。 猫に限らず、動物を撮影するのは大変です。 ただ撮るだけなら猫がいれば何とかなりますが、いい写真を撮るためには、その猫の動きを捕らえて、瞬間の判断でシャッターを押す必要があります。 −レンズの選択− 僕の場合、レンズは85mmF1.4をよく使います。 これは、85mmレンズがポートレートレンズとよばれるように、きれいにボケてくれるレンズであるということが一つの大きなポイントです。 もし、遠くにいる猫を狙うなら、明るい中望遠レンズがいいと思いますが、僕は明るい望遠レンズを持っていないので85mmF1.4に2倍のエクステンダーを使って、170mmF2.8相当として使う事もあります。 猫の場合、ちょこちょこと動き回る事が多いので、三脚は使えないと考えていいでしょう。 −フイルムの選択− 基本的には、できる限り速いシャッタースピードで撮影した方がいいので、性能のよくなっているISO400のフイルムが適当だと思います。 大きく伸ばす事を前提に撮るのなら粒子が細かい低感度のフイルムを使いたいですが、あとは、レンズとその時の明るさ(シャッタースピードがどの程度稼げるか)で決める事になるでしょう。 それほど大きくする必要が無ければISO400で決まりだと思いますが明るいレンズを使うならISO100でも充分でしょう。 −撮影方法− 猫はとにかく動きます。 人間のように、言った通りに動いてはくれませんし、じっとしていてもくれません。 猫の好きなようにさせて、タイミングをみて撮影するしかないでしょう。 そんな条件を踏まえて、レンズはできる限り明るいレンズを使い、絞りは開け気味にして撮影するのがいいと思います。 逆に、撮影するぞ!!と意気込んでみても、思うようなポーズを作ってくれるわけではないので、たまたま猫がいいポーズをしているところを見つけたら、すかさずカメラを取りだしてすぐに撮影をするという方がいい写真がとれることが多いですね。 あと、ピントの位置は特に狙いが無い限り目に合わせるのが基本です。斜め横からの撮影の場合は、手前の目に合わせます。 その理由は、後ろボケは割と自然なのに対して、前ボケはかなり不自然に見えるということです。 −テクニック− これといって大したテクニックというわけではありませんが、考えられる事を書いてみたいと思います。 まず、猫を撮るときは、猫の視線で撮るというのが基本だと思います。 これはテクニックというよりは常識と言った方がいいかもしれませんが、撮りなれていないと、つい自分の視線から撮ってしまうものです。 猫の視線で撮るということは、寝転がって撮るということでもあります。 猫に限りませんが、光を活かした撮影に心がけることもテクニックと言えるかもしれません。 そもそも写真は、光を記録するものですから当然といえば当然ですが、光によって写真は大きく変わります。 作品1「ラインライト」は逆光を活かして、猫の毛が光っているように写しています。 このような条件のときは、もちろん逆光補正(プラス補正)をしなければ、肝心な猫が真っ黒になってしまいます。 それはそれで活かせば違った作品になりそうですが、基本的には猫をきれいに写したいですね。 窓際にいるときは、外から差し込む自然光をうまく使って撮影するのがいいでしょう。 作品9「僕じゃないよ」や作品12「西陽の差し込む部屋で」、作品13「憧れ」などがその例です。 猫に限らず生き物を撮影する場合、重要なポイントは視線です。 視線をうまく活かすためのテクニックとして、その視線の方向に余裕を持たせるという方法があります。 作品4「神社の境内にて」、作品7「くぎづけ」、作品18「忍び足」などをみてもらうと参考になると思いますが、視線の方向に空間を作る事で、その方向に見えない何かを想像させる効果があるようです。 逆に作品1「ラインライト」などのように視線の方向に余裕のないものと比べるとその効果がよりわかりやすいかもしれません。 なかなかいいポーズをしてくれない場合で二人いる場合は、一人が猫の興味をひくようなものを見せて、それに夢中になっているところをうまく利用する撮影方法もありますが、その場合みんな似たような写真になってしまう事が多いでしょう。 実際は、偶然物音に気を取られているところを撮影したものですが、作品8「見上げる」のような写真がごく簡単に撮れる方法です。 あと、前ボケをうまく使うことで、邪魔なものを隠したり、無駄なスペースを整えるとまた作品に変化が出てきます。 作品7「くぎづけ」や作品17「茂みの向こうに」、作品18「忍び足」などがその例です。 |